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コラム

食前酒のススメ

豪雨に猛暑で自律神経も乱れがち。さらには蒸し暑さが続き、だんだんと夏バテの方も出てきました。
冷たい飲食は控えめに・体質に合わせた水分摂取・そしてエアコンはもはや「養生」とも呼び得る時代。まずは適度に季節に対処して心身を落ち着かせましょう。

それでもイマイチ食欲が…
そんな時のひと工夫に、食前酒なんてどうでしょう?

胃は食べた物を消化する(溶かす)ことが主な仕事で、吸収のほとんどは腸の役目。しかしその中でも、水分とアルコールは胃で吸収されます。
お酒を飲むと体がポッとするように、お酒によって胃は充血して活発に動き出します。そうすると空腹感も出やすく食欲がわくほか、食べ物を受け付ける準備が整います。胃は、普段なら物が入ってから動き出すため、動き出しが重たく労力を要します。それがまだ胃が軽い状態から動き出すことによって、動き出しの負担が減るわけです。コレ、胃にとってはかなりの楽ちんなんです。
美味しくご飯を食べるための工夫が、体を労わる工夫になっているんですね。

もちろん好きなだけ飲むわけじゃないですよ(笑)
アルコールは肝臓への負担はもちろんのこと、胃を傷めることもあります。また東洋医学では、お酒は単なる水よりも体に浮腫みを残しやすく、最終的には冷えを作って、水毒体質を悪化させることが考えられます。深酒のあとに顔が浮腫むだとか、やたら足を攣るだとか、お腹を壊したり、中には鼻水が止まらないなんて人もいませんか?もちろん頭痛や吐き気など二日酔いにも、水毒の影響は考えられます。

では、どんな飲み方がよいのか?

食前酒としては、お猪口やショットグラス1杯程度でも十分です。フランス料理ならスパークリングワイン、和食なら梅酒などが無難なところでしょうか。
フランス語のアペリティフという言葉の語源には「開く」という意味がり、心やコミュニケーションが開くことで楽しいひと時を過ごすことのほかに、「胃が開く」という意味も捉えられていたそうです。
”弱めの”お酒で1~2杯。そのひと時を楽しみながら、料理もより美味しく頂くため…。さすがは美食の文化、よくできてる。

余談ですが、そう考えたら有名な某薬酒の用法・容量ってとても理に適ってますね(コソッ)
酔っぱらっては元も子もありません。適度に楽しんでいきましょう。

※日本人は遺伝的にお酒に弱い人がいます。飲めない人・好きじゃない人は無理せず控えましょう。

【必ずお読みください】当院における今後の対策方針