11月27日(日) 鍼灸の勉強会「軒岐会」の月例会に参加するため大阪へ行ってきました。
講師は埼玉の宮川浩也先生。軒岐会には毎年複数回講義に来て下さる宮川先生は、日本内経医学会会長として医学古典研究の第一人者でありながら臨床家としても第一線で活躍されています。
そんな宮川先生による「養生」の講義でした。4月から引き続き、そもそも養生とは何なのか?…とても広大なお話となりました。
漢和辞典に並ぶ数々の「やしなう」の漢字から紐解きはじめ、それを宮川先生らしく中国古典に沿った解釈により分類していきます。それにより健康のために「〇〇をしましょう」「△△を食べましょう」という当然のように思いつくことは、養生のほんの一部でしかないことが見えてきました。極端には何もしないことも好き勝手することも、さらには他への振舞い・施しも養生に含まれるのですから驚きです。
テレビや雑誌では毎日のように万人に一律の方法が紹介されます。一般にはそれが大変有意義なものとなっていますが、治療院の現場では人や状況に合わせてより良い方法を提示できなければ専門家の意味がありません。今回得た知識は自分でも整理してすぐにでも日々の臨床に活かすとともに、今後も「養生」ついて深め、より良い治療へと研鑽を重ねてまいります。
いつも参加させて頂いている軒岐会ですが、今回で例会は30回を迎えたそうです。前身のオリエント出版社主催勉強会の時代から続き、軒岐会を立ち上げた先生方のご尽力が本当に素晴らしいです。