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コラム

秋口の鼻炎とお肌の関係

涼しくなってきた頃から鼻がムズムズ…鼻水がチョロチョロ…。

当院でも鼻炎での来院が早い方で9月中旬くらいから、10月に入ってからはさらに増えています。

 

秋の花粉症…ヨモギやブタクサ、イネ科の花粉がよく言われますね。

飛んでる花粉はしょうがないとしても、東洋医学は自分のカラダ側の原因も考えています。

そもそも花粉症に限らずアトピーや喘息などのアレルギーを持っている方の多くに「水毒」と呼ばれる体質が関係している場合がありますが、これはまた折をみて話しましょう。

 

さて、秋の鼻炎では乾燥して冷えてくる空気が影響します。

お肌が乾燥してくるこの時期。東洋医学では粘膜もお肌の一部と考えるため、お肌の乾燥は粘膜の乾燥を表します。特に鼻やノド・目などの粘膜は直接外気に触れるため、より影響を受けやすいのです。粘膜は乾燥により非常に敏感で弱くなり、そこに冷たい空気がさらに刺激になって秋の鼻炎が起こります。冷たい空気の刺激だけでも起こるし、敏感になった鼻の粘膜は少ない花粉にも反応してしまいます。また、弱った粘膜は免疫力が低下しますから、これからの風邪やインフルエンザの流行にも繋がっていきます。

 

東洋医学では粘膜やお肌ひいては免疫力は「肺」の機能だとされており、肺は潤いを好み乾燥を嫌います。

鍼灸治療では肺のツボをメインに用い、肺が潤いを保てることを目標にしていきます。これにより粘膜やお肌のキメは整い、免疫力を高めることに繋がります。主な肺のツボは手の親指~腕~鎖骨のラインにあり、背中にも肩甲骨の内側に肺の機能を高めるツボが多くあります。もちろん体質や全身のバランスを含めて診ていきますので、全身のツボに鍼やお灸をしていくことになります。

また、ご家庭での養生によっても左右されるため、食事や入浴・可能であればお灸の方法などをお伝えし、次回の治療まで繋ぐことで効果をより高めていきます。

〈肺のツボ〉

季節の変わり目で体が慣れていないこともあり、考えようによってはこの時期の鼻水は粘膜を乾燥から守る緊急手段だともいえます。夜間の冷えた空気と乾燥で朝の症状がつらいが、それで潤うと日中は楽だという方も多く、寒さが本格的なってくる頃には体も慣れて症状がなくなっていきます。

放っといても改善される可能性はあるわけですが、冬に向けて体力を蓄えていくため、また風邪やインフルエンザなどの予防のためにもこの時期は軽い症状とて侮れません。養生と早めの治療が賢明です。

【必ずお読みください】当院における今後の対策方針